2022.03.23 Wednesday 07:56

防音設計・対策の資料ページについて

防音相談における質問事項や最近の問合せ傾向を踏まえて、約5年ぶりに大幅な資料ページの更新作業に着手しました。

→詳しくは次の記事をご覧ください:防音資料の作成中

 

防音職人の運営するウェブサイトやブログでの主なコンテンツのほか、投稿記事も随時リンクを付けて参照できるようにしたいと思います。

 

当面は、次の情報サイトを更新して改変する予定です。短期間では全部更新できないので、少しずつ加筆していくスタイルになると思います。→木造防音

メインテーマは「木造住宅」と「木造防音室」ですが、一般的な防音設計や防音材の基本事項、豆知識の内容も記載します。

マンションの防音設計にも応用できるコンテンツになるはずです。

 

また、昨年から始めた「防音職人note」では、新しい事例や過去18年間の取組内容について投稿していますので、引き続き、資料ページにもリンクさせていきます。

 

現在、契約現場や予約案件が連絡待ち状態で、大幅に遅れていますので、今月と4月中に出来る限り、更新作業を進めていく予定です。

防音相談・仕事場(西国立周辺・国立音楽大学附属小学校の近所)つぶやき・ショート日記

*ウェブサイトのコンテンツのお問合せは次のフォームをご利用ください:問合せフォーム

*防音相談・防音設計のお問合せ:相談・問合せページ

*古い記事:DIYウェブ構築・防音体験防音対策サテライトページ

自営業とウェブサイト

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2020.07.25 Saturday 08:56

木造防音のメッセージ

木造住宅の生活防音や木造防音室(ピアノなど楽器、オーディオ・シアター室)の新築やリフォーム工事において、次のような設計仕様を提示されたらご再考ください。

 

・石膏ボード二重張り→コインシデンスなど弱点は解消されない

・遮音シート、遮音パネル張り→遮音効果が出ない又はつなぎ目から音漏れする

・ALCパネル工法→つなぎ目から音漏れする、共振しやすく固体音を伝えやすい

・発泡材による高気密高断熱工法→吸音性が小さく、防音効果は伸びない

 

以上の設計仕様・工法は費用対効果は低く、逆効果になる場合があります。このような提案を行う建築士や建築会社は、木造防音に関して素人ですので、ご注意ください。

 

近年、同様な事例の相談をお受けしていますが、契約される前に、別の専門家にセカンドオピニオンとして相談されるか、別の専門業者を探したほうが無難です。

新築の場合は別途「防音設計書と施工要領」および「専門的な防音材」を用意して新築業者に施工を依頼する方法も可能です。

*専門業者と契約する前なら費用が無駄になることはありません。

*提案書の詳細は必ずご確認ください。

 

防音設計の基本や豆知識は次のページをご覧ください。

防音設計の常識

木造防音の基本

隙間の防音対策と高気密高断熱

 

木造軸組在来工法の特徴や利点は次のページをご参照ください。

木造在来工法のピアノ室・住宅防音

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2020.07.02 Thursday 07:20

木造防音は誤解が多い

木造防音というキーワードで検索すると、実に出鱈目な情報サイトが多いということが分かります。これが一般の人へ誤解を与える要因の一つになっていると思います。

*まとめサイトやキレーションサイトは、その典型です。

*壁や窓の防音に「遮音カーテン」を推奨する人は「ど素人」です。お金の無駄です。

 

建築士も思い込みだけで軽々に説明したり、遮音材を張り付けるだけの安易な設計仕様を施主に提示することがあります。

 

木材は同じ厚さで実験すると分かりますが、コンクリートやALCに比べて、遮音性能が劣ることはありません。むしろ、コンクリートブロックやALCパネルに比べると、木材のほうが防音性能は上です。

 

その理由は木材の持つ吸音性と遮音性の総合力だと思います。防音は遮音だけでなく、吸音性や制振性を備える素材が最も有効であり、木造も同じ厚さで防音構造を比較すると、鉄骨構造やALCを使用した建物よりも、幅広い周波数帯での遮音性能を確保できます。

 

要するに適正な設計の基に構築した木造家屋は、十分な性能を確保できます。問題が生じている木造住宅は「防音設計」そのものが間違っています。

 

防音の基本は「遮音」「制振」「吸音」の3つの機能を複合化することです。木造では特に遮音と吸音が重要です。

木造住宅の防音設計

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2020.01.17 Friday 10:11

木造ピアノ室の特長

木造ピアノ室(木造軸組在来工法)は、まるで「建物全体で鳴る楽器」のようだとピアニストなどに言われています。

木造ピアノ室・建物

とくに、木造軸組在来工法の建物は、国内外で音楽室としてプロに好まれており、木材そのものが良質な音響素材として機能しています。無垢材はその主な素材であり、フローリングや羽目板、軸組下地などに使用されます。

 

防音職人の「木造ピアノ室の音響・防音設計」の主なコンセプトは

・限られた空間(室内・天井裏・壁内・床下)を最大限に活かすことで部屋を狭くしない

・構造的な補強によってピアノ室の制振性を強化して共振を抑える

・適正な壁内及び床下換気、通気を確保して建物の寿命を永くする

・木造と相性の良い防音材および木製ボードなどを併用して遮音性能を効率的に高める

・薄いコンパクトな防音構造を構築することによって小規模な部屋でも対応できる

 

以上の内容を施工するには特殊な専門施工業者は不要です。

非常に丁寧に現場管理と工事を実行できる誠実な建築会社(地元の工務店など)が適しています。木造に慣れていれば、地方の現場でも問題はありません。

木造ピアノ防音室

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2019.08.27 Tuesday 08:30

遮音シートと石膏ボードの件

遮音シートと石膏ボード重ね張りについて、複数のご質問・相談が来ましたので、当ブログでも回答します。

 

遮音シートについて

・厚さ1ミリ〜1.2ミリ、面密度2〜2.5kg/m2の製品は床に敷いたり、壁や天井のボード(合板を含む)に直接張り付けても効果は殆どありません。

・殆ど効果がないことは音響学会の実験や私の相談案件でも明らかになっています。

・防音ドアなど小さな区画につなぎ目をシールして、軸組に直接留める幕のような使い方に限って効果が出る製品です。

・生活防音や木造防音室に向かない製品ですので、施工する手間の分だけ無駄だと思います。

 

石膏ボード二重張りについて

・通常の石膏ボードを二重に貼り合せても、低い周波数帯と高い周波数帯の弱点は解消できません。

・コインシデンスの周波数が低い方へずれるだけで、むしろ今まで気にならなかった周波数の音が余計に漏れることになります。

・専門的な防音材を併用することが不可欠です。

 

ちなみに硬質な遮音材・遮音パネルは必ずコインシデンスなど遮音上の弱点が生じます。

遮音シートや遮音パネル工法、石膏ボード二重張りを推奨する専門業者は、木造の防音設計はできないと思います。

2019.08.27

防音職人ウェブマスター(防音設計・コンサルティング担当)

住宅防音サイトの最近の傾向

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2018.02.11 Sunday 07:55

防音室の業界はなぜ分厚い構造を止めないのか

先日の相談者にも質問されたので、「なぜ防音室の専門業者は、厚さ20センチ以上の防音構造を止めないのか」という理由を説明しました。

 

D-50程度の遮音性能の木造防音室つくる場合

・石膏ボード、垂木、グラスウール、遮音シートなどを重ねて厚さ20センチ以上の構造を構築。どこの業者でも施工できる単純な仕組み。代理店方式に都合が良い。

・高額な防音室において利益率が高い。

・床の防振対策には防振ゴム(駒のような部品)とパーティクルボード、石膏ボードを重ねる構造で特別な技術が要らない。(問題は費用対効果と耐久性)

などが考えられる。

 

加えて

・35年以上前の遮音設計マニュアルと石膏ボードとグラスウールだらけの構造は、最も原始的な設計である。専門業者が実は木造の特長も知らないで、新しい技術も持っていない。

・木造1階の床を解体して、コンクリートを増し打ちして、遮音ゴムとボードを敷くだけの施工を行うところを見ると、木造の寿命や音響の事を軽視している。

・薄い音響及び防音設計のほうが難易度も高く、利益率も低い。(専門的な資材が必要なためコストは安くはない)

・薄い防音構造を構築するには施工技術と施工要領が必要。

などの理由が考えられます。

 

一般的な木造住宅で約6帖から10帖程度の居室に、厚さ20センチ程度の防音構造を天井・壁・床に造れば、部屋は相当狭くなるでしょう。それは音楽室とは呼べないものだと私は思います。それは遮音性能が大したことないシェルターですね。

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2017.11.29 Wednesday 09:29

業者の防音壁の半分の厚さだから半額?

他の専門業者の防音壁や天井の構造を半分以下の厚さにできるのなら、工事費用なども半分以下にできますか?というご質問ですが「それはあり得ません。」

他業者の半分以下の防音構造で同等以上の遮音性能を発揮でき、音響も良好な状態に出来るという技術力があるだけです。

 

決して、他の専門業者に比べて、かなり安いということではないです。

通常300万円程度かかる木造防音室を、防音職人が担当すると半額でできるということはないです。

 

もちろん、同等の遮音性能であれば、半額程度で施工できた現場はありましたが、それはあくまで中古物件で、既存性能が良好であった建物だけです。

 

たとえば、約6帖の木造防音室を新築でも中古でも、50万円程度で出来るということは、現実として無理です。

私の防音設計に基づいて、私が納品する防音材を自分で施工される場合は、ぎりぎり可能かもしれません。

建築業者に施工を依頼する場合は最低でも、税別・諸経費別で100万円程度からスタートして、ご予算を考えるというのが限界ラインだと思います。

 

無謀な計画では、中途半端な防音室となり、後悔することになります。

もし、できるという業者が出てきましたら、それは要注意です。

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2017.11.04 Saturday 08:35

手抜かり多すぎる新築業者、専門業者

住宅の生活防音、音楽防音室という分野に限定しても、新築業者や専門業者の失敗事例は減るどころか増えています。

*本当に危ない業界になっています。

 

大手業者は、無駄な打合せが多いにも関わらず、現場チェックを疎かにして施工担当に丸投げします。

先日、そのような現場で、下請け業者から連絡があり現場を私がチェックしたのですが、床のレベル設定が10ミリも間違っており、もう少しで建具の工事をやり直しになるところでした。

*その下請け業者は私のチェックのお蔭で、大きなトラブルになるのを回避できただけでなく、自分たちの職人費用が無駄になるのを防ぐことができたのです。

 

木造の現場だから直ぐに修正できましたが、マンションならば壁の下地から大幅に手戻りするところでした。私の施工チームならあり得ない話ですが。

そういえば、他の防音業者が失敗した話は深刻でした。竣工間近の工事をいったん壁を解体してやり直しました。ひどい話ですが、担当業者の責任なので、私の指示通りに造り直しになりました。(この案件、施主から急きょ相談を受けて現場調査を担当した件)

 

マンション案件は、私の経費が出ない現場が多いので、直接施工チームと施主との間で契約を結び、現場を管理するスタイルのみお受けすることになりました。※ときどき提携建築士に現場をチェックしてもらいますが、その経費は私の負担になります。

*だから利益がないのです。

予算を圧迫する大きな要因は、依頼者が価値を理解してくれない、工法的に制約のある現場が多く、その分、私の経費が出てこないという特殊?事情があり、私は工事そのものは関与しないことになりました。

 

ちなみに、マンションの天井防音とGL防音は、東京でも防音工事を設計・施工できる専門業者は、きわめて少なく、大震災以来、制約のある工法を実践できる業者はほとんど居なくなりました。

理論的にも分析でない業者がほとんどであり、業界のお寒い現状を露呈しています。

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2017.05.15 Monday 08:19

無料相談で防音対策のミスを救った件

今年の無料相談で、マンションのピアノ防音、新築木造住宅とリフォームの防音工事の件、致命的な相談者のミス(施工業者含む)を国立駅南口での打合せで、事前に防ぐことができました。

 

すでに防音材を通販サイトで購入して無駄になりかけていたものを再利用して併用する案もアドバイスしました。

 

特に大規模リフォームや新築における防音室の失敗は、かなりのダメージになり、解体して造り直さないと改善できない場合もありますので、要注意です。

 

防音職人では緊急性に応じて、相談日を調整しています。

 

特に目立つのが防振・遮音ゴム製品および吸音材の選定と施工方法のミスです。鉛の遮音パネルの失敗もありました。

これらの事例に共通しているのは、施工業者が今まで防音効果を検証しないで、メーカーの自己申告データを鵜呑みにしていることです。これは非常にリスクがあります。

 

木造住宅でも制振材、吸音材の使い方は非常に重要であり、生かすためには適正な防音設計と施工が必要です。

 

また、吸音材と思って使用した製品が実は断熱効果しかなく、むしろ吸音に逆効果になった現場もありました。

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2017.04.19 Wednesday 10:16

5月の防音相談について(2017年)

【追記:2017.05.10現在】

5月の国立での無料相談は残り5/13、5/20、5/26、5/27となりました。

*ただし、緊急性などを考慮して日程を調整できる場合もありますので、ご相談ください。

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【追記:2017.05.01現在】

今月の無料相談可能日は、5/12、5/13、5/19、5/20、5/26、5/27となります。(5月1日現在)

*場所:国立駅南口(駅改札から徒歩1分の喫茶店)

*時間帯は14時または15時開始、約1時間半

電話でのご予約は対応できませんので、問合せページのメールフォームでご連絡ください。

内容によっては対応できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。

 

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【追記2017.04.24:有料相談の件】

無料相談では一般相談者のリスク回避や対策方針・概算見積りまでしかできませんが、有料相談では建築士や他の専門業者の防音設計の不備についてチェックできます。

・建築士が設計した木造界壁などの欠点のチェックと改善するための対策、防音材納品

・専門業者選択に迷っている際のセカンドオピニオンとして具体的アドバイス

・建築士からの相談にも有料相談では対応できる内容が多く実績もあります。

木造の場合、専属施工チームによる防音工事も日程的な調整ができれば対応いたします。

 

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4月の無料相談は残すところ28日(金曜)のみとなりました。

 

5月の無料相談は次の日程を予定しております。(4月19日現在)

・5/1、5/2、5/12、5/13、5/19、5/20、5/26、5/27

・相談場所:主な作業中案件・お知らせ

時間帯はいずれも14時または15時開始で約1時間半です。ホームページの問合せページよりご連絡ください。

なお、4/29・4/30および5/3〜5/7は連休ですのでメールの返信は連休明けから順次行います。

 

最新情報は、この投稿に追記又は修正して更新します。

2017.04.19

防音職人ウェブマスター

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